古事記、日本書紀から見る邪馬台国論争について

【冒頭】本記事を書く経緯

先日、友人と話していると「最近古事記にハマっている」とのことでいろいろ語っていたので、以前から疑問だった「古事記ででてくる話は全て徳島(阿波)説」を聞いてみると、古事記には徳島のことは一切でてこないのでそれは妄想だというようなことを言われました。
で、友人には「もっと勉強しろ」と伝えたのですが、
その時に古事記と日本書紀の関係から気づいた事を記録しておきます。

古事記、日本書紀が制作された経緯(妄想)

そもそも古事記、日本書紀が書かれたのは奈良時代。
『古事記』は712年、『日本書紀』は720年と言われています。その時期で記憶にあるのは「ナント綺麗な平城京」という感じで、平城京ができてから、「泣くよウグイス」の平安京までの間に古事記と日本書紀はできたということになります。
で、古事記は国内向け、日本書紀は対外向けに書かれた書と言われているらしい(友人談)という話で、なんとなく想像してしまいました。

  • 近隣の大国(中国)に攻められないように、なめられないようにしなければ。
  • 本当の歴史はともかくとして日本独自のルーツがあり、歴史が深いことを示したい。
  • とりあえず歴史を作って書面にまとめておこう。

という感じで古事記と日本書紀を作ろうとしたのではないかと想像できます。
(実際は知らないですよ。歴史研究者ではありませんので、、あくまで妄想です)

独自ルーツから淡路島スタートとする必要があった

少し古事記から話は外れますが、よく「邪馬台国はどこだ」という議論があります。一般的には九州説か畿内説。トンデモ論としては阿波説(すみません、地元なものでちょっと卑下しておきます)があるのですが、実は畿内説はさすがに無理筋だという根拠がありまして、それは徳島に奈良にはない八倉比賣神社と悲願寺があることが証明と言えます。
この2社は卑弥呼にまつわるとされており、それが奈良ではなく徳島にある時点で、卑弥呼がいたとされる邪馬台国は奈良ではなく、徳島ないし九州になると考えられるのです。

理由はともあれ、九州から中国地方?、四国、畿内へと遷都する流れがあったとすれば、奈良に邪馬台国があったなら卑弥呼を祀る神社も奈良にあるはずで、遷都する前の地域である徳島に卑弥呼を祭る神社を建てるのは筋が違うと考えるのが妥当なのです。

逆に九州や中国地方に邪馬台国があって、その後に徳島に遷都した後に、徳島でも卑弥呼を祀ったというのであれば話はわかります。
(奈良も大神神社で卑弥呼を祀ってるじゃないか・・という意見はありますが、それはよく調べて四国九州と比べていただければ・・)

話は古事記に戻りますが、
日本を大国(中国)とは別の独自民族だとアピールしたいと考えた時に九州スタートだと困るのです。九州だと「ああ、大陸から移動してきた民族なんだな」と安易に想像されてしまうからです。
ですので、平城京の前に国府を置いていた阿波の小島から始まったという神話を作ったのではないかと推測できます。(もちろん国産みの神話が創作ではなく事実なのかもしれませんが、そうなると宇宙人的な話になるので今回は創作という体で、、すみません)

それで一旦、都が阿波にあった時代に起こった出来事、洪水やいろいろなことを神話風にまとめたのが古事記。それを対外向けに編集しなおしたのが日本書紀であったのではないかと考えます。

さらに、その後の問題として、「古事記の舞台が阿波地域の話だとすると小さすぎるから、昔から国土が大きかったと見せたい」と考えて、古事記にまつわる神社等を日本各地に分散させて出雲大社や伊勢神宮を建立していったのではないかと考えます。
結局、遣隋使等で大国を知った時に脅威と感じ、自国の権威付けのための古事記、日本書紀だったのではないかと考えます。

まとめ

徒然書きましたが、まとめると古事記の日本は以下の感じで創作したと考えられます。

  • 隣国に負けないように、権威付けのために日本の歴史が必要だった
  • 独自ルーツだと見せるために九州ではなく淡路島スタートの国とした
  • 阿波地域の出来事だけだと規模が小さいので日本各地に古事記にまつわる神社等を建立して日本が大きな国であることを示すことにした。

この説の根拠としては、徳島にある神社の古さと、全国の主要な神社の古さを見比べると一目瞭然です。。と言っておきます。

【追記】じゃあ邪馬台国は・・・?

ちなみに前述の説が正しかったとするならば1点大きくずれる話があります。
それは「仮に邪馬台国が九州だった場合は古事記の話よりも邪馬台国の方が昔になる」ということです。
一般的には最初に古事記の国産みの話からいろいろあって、邪馬台国もあって、その後に平城京とかの歴史の流れになると思うのですが、古事記の話が創作で、独自ルーツだと見せるために淡路島スタートとしたのであれば、、そこにある話は阿波時代の話なので、九州時代の後の話になってしまうのです。
(仮に日本がイスラエル10支族ルーツなら邪馬台国も阿波になりそうなのですが・・はたして、)

まあその辺は今後AIも取り入れた最新の研究結果を待つことにしましょう。

以上となります。
邪馬台国がどこにあるかの事実はどうあれ、徳島にある気延山の古墳を発掘調査してほしいなと言っておきます。

P.S.今回、古事記を読んだという友人に「おみくじを引くシーンはあるのか?」と聞いてみましたが、今のところ古事記にはおみくじのシーンはなさそうです。最初のおみくじの記述がある文献は何なのか。こだまみくじのルーツを探しているということも追記しておきます!